reblog

僕らがTumblrのユーザー構成をどう考えているかというと、コンテンツをオリジナルで作るクリエーターが数百万人いて、その周りには、それをはるかに超える数のキュレーターがいて、そこにreblogという仕組みを与えています。最初にクリエーターがオリジナルのものを投稿します。それを見て「いいな!面白いな!」と思う人がいれば、それをリブログすることによって、彼らはキュレーターとして表現するという仕組みです。

例えばペットの写真をアップして、「これ私の犬だわん!」と投稿しても、自分の友達でそれを見る人はせいぜい10人程度ですよね。しかし、その10人程度の人が写真をリブログして彼らのページに貼り付けると、彼らの友達、その友達…というふうに増えていって、最終的には何千何万という数の人の目に触れるという巨大な機会がみなさんに訪れるかもしれません。クリエーターにしてみれば、それが音楽にせよ何にせよ、本来ならば作品を知り得なかったような人達からもフィードバックを集めることができる機会になるので、フィードバックを集める手法としてもいいものだと思います。

 

Tumblrの一番面白いところは拡散性だと思います。自分にはフォロワーが10人程度しかいなくても、その友人にすらフォロワーが大していなくても、その次の人達、またその次の人達とリブログを繰り返していくことによって、ものすごく拡散性が高まるんです。Tumblrのネットワークの端にちょこっとあったようなものでも、それが面白いものであれば、他の人達に広まって行く可能性は大いにある。

 

WordPressなどの投稿では、1つの投稿に対して反応が来るのは平均して0.9、まぁせいぜい1つくらいということでしょう。それがTumblrになれば、平均してこれくらいの数(スライドに18,267という数字が表示される)くるんです。どういう形でコミュニケーションしているかというと、リブログのボタンとか、いわゆるライクボタンというものがありますから、そういう形でシェアしたり拡散したりしていきます。

 

Tumblrを図で考えてみましょう

・中心には作り手であるクリエーターがいます。オリジナルの投稿作成はこの人達が担っています。

・作り手ではないけれど表現がしたいという人達がその周りにいます。僕らがキュレーターと呼んでる人達です。キュレーターはクリエーターの作品を切り貼りして、自分達の表現の素材にします。他人であるクリエーターが作ったものであっても、素材の集め方や組み合わせ方や見せ方をアレンジすることでキュレーターは自分を表現することができます。その表現に対して、更に外側に居る人達に対して自分をアピールできるし、彼らに自分の表現を楽しんでもらうことができる。これは、高名なジャーナリストやガガのようなアーティストの物ばかりを集めて来てそれをキュレーションするということではなく、そういう物も含めて、自分達が組み合わせたいものを盛り込んでここで表現しています。

・そして、キュレーターの外側にはオーディエンスが広がっていて、キュレーター各人が集めて編集したその表現の仕方に対して、関心を注ぐということになります。キュレーターと呼ばれる階層にいる人達が他人の作った物を自分のページに表示させる、リブログの仕組みについて少し説明します。例えば、YouTubeはアップされた動画が拡散して行って最終的には作り手の所に沢山のトラフィックを持って戻ってくるという仕組みですが、Tumblrではこれをリブログという機能で簡単に再現出来ます。月間で1億5千万人がリブログしています。

 

サイトの規模は、アメリカでは15位に入っていて、ソーシャルサービスとしては3位4位につけてます。トラフィック数はU.S.が一番多くて今は7割近くがアメリカのトラフィックですが、2~3年かけてグローバル化していけば、その他のトラフィック量と逆転するんじゃないかと見ています。ここ半年だけのトラフィックで言えば、U.S.からのトラフィックは50%くらいで、徐々にグローバルなトラフィックが増えてます。今増えてきてるのは、U.Kとかブラジルなんかの国々で、特にブラジルやオーストラリアは、僕らにとって成長市場と言えるでしょう。

 

ユーザーの属性についてですが、日本からのトラフィックはまだ少ないけど、投稿内容が多様なのと同様に、ユーザーの属性も多様です。男女の割合はあまり開きがないし、年齢で言えば、高校生のような若い世代から、初めてオンラインに投稿するようなシニア世代まで、幅広い世代に利用されています。(図が見辛いですが10代30%弱、20代20%、30代20%、40代以降30%強かな?)

 

月間PVは大体160億あって、7割がTumblrのユーザー、残りの3割がビジターで推移してます。日本でのPVは月間9千4百万で、総PVが160億あることを考えると、非常に小さい割合ですが、大体これで全体の15%を締めます。Tumblrを始めた頃は、日本からの訪問は割合的にはもっと多かったけど、他の国からの訪問が増えたことで日本の占める割合が減ったことになります。日本のユーザー数が減ったというわけではないよ。

 

面白いことに、デバイスという切り口で見てみると、日本のモバイルデバイスのトラフィック割合は33%ですが、グローバルだと20%です。日本からのトラフィックが他の国からのに比べて今伸び悩んでいる理由の一つは、モバイル対応だと考えてます。日本は他国に比べてモバイルユーザーが多いけど、残念ながらモバイル対応が遅れているのでテコ入れしたいと考えてます。

 

AmebaとかMixiとかその辺のところもよく調べてみないと分からないですが、言語設定で見ると35%が日本語設定になっています。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です