ハロー効果という言葉をご存知かし?iPodブームでアップルが売上を伸ばしたときによく使われていたので、言葉は聞いたことあるけど意味は曖昧・・・そんなものよね。

ハロー効果とは、1つの際立った長所で全体がよく見えたり、逆に1つの短所で全体として悪く評価されたりすることをいう。

平和な日本で安穏と暮らすのに、自分が取った行動が誰かの目論見かもしれないと疑って生活するよりも、いっそ踊らされていた方が幸せなのかもしれない。しかし、この効果(こういった人間の心理作用)によって適正な評価や態度が取られない場合があるのは事実だ。だから何かを決断するときに、「ハロー効果のせいでよく(悪く)見えているのでは?」と一度自分に問いかけるのは良いことだと思う。

最近は採用担当者に学生の出身大学を見せない企業があるらしい。東大卒だとより優秀に見えてしまうのか。確かに美人だと部屋が綺麗だと思われがちだし、ハゲたオヤジは臭そうだ。世間ではこれを偏見ともいうけど、それを態度や口に出すか出さないかは別として、自然とそういうイメージを持ってしまうのは仕方がないことだと思う。

ただ、そういう心理作用を意識して生活している消費者はあまりいないのに、企業側は当然そこをうまく利用して商売をしているのでせめてその事実だけでも記憶に留めておきたいところだ。

ある実験で、参加者はコカコーラとペプシコーラの味を判断するということになったとき、商標が見えない状態で飲むと大多数の人が迷わずペプシを美味しいといった。それなのに、商標が見える状態で飲み比べると、今度はほとんどの人がコカコーラのほうが美味しいと言った。らしい。
つまり、コカコーラの方がペプシより美味しいと記憶していると、実際の味が違ったとしてもそう感じてしまうんだ。コカコーラの方が沢山CMを流していたり、企業イメージがよかったりするんだろうな。まさか沢尻エリカが「別に・・・」って言ってからいきなりペプシがマズくなったわけないしw

ふと思ったんだけど、プレミアムビールってどうなの?発泡酒や雑種とビールの味が違うのは、製造過程を考えると理解できる。でも、プレミアムとそうじゃないビールをパッケージで美味しく感じてるってことはないのかな?確かに味は違うけど、味が違うことと値段が高いことを結びつけて美味しく感じることはないの?
つまり、高い=美味しい、安い=マズイっていう判断はしていないのかな?

グラスで出されたり暗闇で飲んだら、普通のビールのほうが美味しく感じるんだったら、プレミアムビールを飲む必要はないのかもしれない。むしろ、発泡酒の方が美味しいと感じる人もいるかもしれない。何を美味しいと感じても、単なる個人の好みにすぎない話しだ。プレミアムビールを美味しく感じない人が味音痴だということには全くならない。ただ、ハロー効果によって本来の自分の好みと違った行動をとっている人は、先入観にとらわれずに本来の自分がどちらを美味しいと判断するかを知っておいてもいいと思う。一度親しい人に頼んでこっそり実験してもらうといいかも。

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